in vitro

その他

抗アレルギー作用評価試験

ロイコトリエン遊離阻害試験
対象/検体 培養細胞(ヒト前骨髄球性白血病細胞 HL-60)
測定項目 ロイコトリエン
試験物質 薬剤、食品素材、食品抽出物等
測定方法 ヒト前骨髄球性白血病細胞HL-60を好中球様に分化させ、カルシウムイオノフォア刺激により、
ロイコトリエンを産生させます。
この時、目的の試験物質を同時に添加し、ロイコトリエン産生への影響を評価します。
ロイコトリエン量は、ロイコトリエンC4, ロイコトリエンD4, ロイコトリエンE4をELISAにて測定します。
説明 ロイコトリエンは、アレルギー性の炎症反応などに重要な役割を果たす化学伝達物質のひとつで、
アレルゲンにより刺激された白血球や肥満細胞から放出され、アレルギー症状を引き起こします。
備考 多種の試験物質の抗アレルギー作用のスクリーニングにおすすめします。
ヒスタミン遊離試験
対象/検体 ヒト全血 (冷蔵便にて24時間以内の到着をお願いします)
※試験物質に対するアレルギー保持者の血液(EDTA採血)
測定項目 ヒスタミン
試験物質 食品素材、食品抽出物等
(溶解性等の確認のため、血液検体の送付より事前にご提出下さい)
測定方法 目的の試験物質に対してアレルギーのある被験者の血液から好塩基球を含む白血球分画を採取し、試験管内でアレルゲン(試験物質)と反応させ、上清中に遊離するヒスタミン量を定量します。
説明 ヒスタミンは、好塩基球や肥満細胞の表面レセプター上のIgEとアレルゲンとの反応により遊離し、即時型アレルギーを引き起こします。
備考 この試験には、試験物質に対してアレルギーを持つ被験者血液が必要です。
被験者の募集は御社にてお願いいたします。

ストレスマーカー

精神的・肉体的ストレスは免疫系に影響を与えることが知られています。
NK活性と併せて測定することにより、NK活性変動の作用機序を推測することも可能です。

コルチゾール
対象 ヒト
測定項目 コルチゾール
検体 血清 0.5 ml(凍結後、冷凍便で送付下さい)
測定方法 CLIA法(外部委託)
説明 コルチゾールは副腎皮質刺激ホルモンの作用により副腎皮質束状層から分泌される代表的なグルココルチコイドで、心理的・身体的ストレスの1つの指標として考えられています。
また、コルチゾールはNK細胞などの免疫作用を抑制することが認められています。
備考 コルチゾールの分泌は概日リズムを持つため、複数回測定を希望される場合は、採血時間を一定にすることをお奨めします。
カテコールアミン(3分画)
対象 ヒト
測定項目 アドレナリン, ノルアドレナリン, ドーパミン
検体 血漿 1.1 ml (凍結後、冷凍便で送付下さい)
測定方法 HPLC法(外部委託)
説明 カテコールアミンは主に脳、副腎髄質および交感神経に存在する生体アミンの総称で、
生体内ではアドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンの3種が知られています。
アドレナリンとノルアドレナリンはストレス反応の中心的役割を果たし、
ドーパミンは快楽の感情、意欲などに関わると考えられています。
備考 カテコールアミンの分泌は概日リズムを持つため、複数回測定を希望される場合は、採血時間を一定にすることをお奨めします。
8-OHdG
対象 ヒト
測定項目 8-OHdG(8-ヒドロキシデオキシグアノシン)
検体 血清 0.5 ml(凍結後、冷凍便で送付下さい)
測定方法 ELISA法
説明 8-OHdGは活性酸素種によりDNAが酸化損傷を受けて生成される物質の1つで、
酸化ストレスを反映するバイオマーカーです。
酸化ストレスとは、生体内における活性酸素種と抗酸化システムのバランスが崩れ、
酸化反応が優位になっている状態と定義されています。
備考 溶血した検体は測定できません。

テロメア長

対象/検体 ヒト全血、口腔粘膜、培養細胞など
測定項目 平均テロメア長
測定方法 検体からDNA抽出後、定量PCR法により平均テロメア長を測定します。
説明

テロメアは染色体末端に存在するTTAGGGの6塩基を単位とする反復配列で、染色体の安定性を保ち、遺伝情報を保護する役割を担っています。
テロメアは加齢とともに短縮していきますが、遺伝および環境要因から影響を受けるため、その速度は個体毎に異なります。
同じ年齢であっても、テロメアが短い方が心臓病やがん、
2型糖尿病などの加齢関連疾患を発症するリスクが高い可能性が報告されています。

備考 ・全血の場合、必要検体量は2 ml です(EDTA-2Na)。採血後、凍結状態でご提出下さい。
・口腔粘膜の場合、事前にお渡しするスワブで採取後、常温でご提出下さい。

SIRT

対象/検体 ヒト全血
測定項目 SIRT1mRNA
測定方法 全血からRNA抽出後、定量RT-PCR法によりSIRT1mRNA発現量を測定します。
説明

SIRTは、もともと酵母や線虫の寿命を制御するSir2遺伝子として発見されました。
生物種を超えて高度に保存されており、ヒトをはじめとする哺乳類では7種類のサーチュイン(SIRT1~7)が存在します。

本測定では、このうちSir2と最も高い相同性を示すとされてるSIRT1遺伝子の発現量を測定します。
SIRT1は、p53、FOXO3、PGC-1α、LXR等の転写因子の脱アセチル化を介して多くの細胞機能に関与し、様々な臓器・組織における代謝制御、ストレス応答を中心とした生理作用を持つことが報告されています。
実験動物モデルにおいて、SIRT1活性化により糖尿病や心血管系疾患、
神経変性疾患などの加齢関連疾患の発症を抑制する可能性が示されています。

備考 必要検体量は全血 2.5 ml です(事前に専用の採血キットをお送りします)。
採血後、凍結状態でご提出下さい。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)変異株抗体検査

対象/検体 血清
測定項目

<IgG抗体>

SARS-CoV-2に対するIgG抗体(武漢株含め10種)

<中和抗体>

抗SARS-CoV-2抗体によるACE2結合阻害活性(武漢株含め10種)
※組合せにより各種変異株を最大17種評価可能

中和抗体セット①

中和抗体セット②

測定方法

Meso Scale Discovery社の高感度ECLマルチプレックスアッセイにより、SARS-CoV-2の各株に対する抗体を同一検体で一斉評価いたします。
なお、このプラットフォームは米国国家プラグラムOWS(※1)に採用された各社ワクチン開発でも使用されており、非常に信頼性の高い評価法です。

(※1)OWS(Operation Warp Speed):SARS-CoV-2ワクチンのワクチン・治療法・診断法の開発・使用を加速度的に進行させることを目的とした米国国家プログラム

説明

<IgG抗体>

SARS-CoV-2のスパイクタンパク質に対するIgG抗体量を変異株毎に評価します。
武漢株についてはCut Off値(※2)が表示されます。

(※2)Cut Off値:SARS-CoV-2に感染した場合、どの程度の抗体量であればPCR陰性となるか判断するための目安。

【原理】

固相化されたウイルス抗原に検体を添加し検体中の抗体が結合したところに、SULFO-Tag™が標識された抗ヒトIgG抗体を添加し反応させます。電気化学的刺激により標識物質を発光させ、その発光量を検出します。

<中和抗体>

検体中の抗体がSARS-CoV-2(スパイクタンパク)とACE2の結合をどの程度阻害するかを変異株毎に測定することで中和能を評価します。

【原理】

固相化されたウイルス抗原に検体を添加し検体中の抗体が結合したところに、SULFO-Tag™が標識されたヒトACE2タンパクを添加し反応させます。固相化された抗原に対する抗体量が多ければ、ACE2が結合しなくなりシグナルが下がります。シグナルが低いほど阻害率(中和能)は高くなります。

備考 ご依頼の際は、下記から検査依頼書をダウンロードしてご利用ください。
検査依頼書(PDF)
検査手順書(PDF)
検査のご案内(PDF)